phoenix-powerOSS活動をしているプログラマやエンジニア、それに、創作活動をしている人達は、自衛しなければならない時代になるかもしれないという話。

はじめに

はじめに、個人的な話からしていこうかなと思います。

ついこの前、私が一部フリー素材(BGM)を使って作った曲がニコニコ動画から著作権侵害の名目で相次いで削除されるという事がありました。

おかしいなと思って、素材作者、つまり、著作権を行使できる立場にある権利者に問い合わせてみたところ、全員が「そんな削除依頼は出していない」と言われました。

そんな中、一人の作曲者の方は、自分が作った素材で作られた曲を聞いてみたいので、メールで送ってもらえませんかと言ってくださったので、送りました。また、この機会に複数の作曲者の方々から色々な話が聞けたので、良かったと思います(裏話や作曲に役立つ情報など)。良いこともあったので、削除依頼が来た事自体は、あまり気にしてません。

とはいっても、TPPの著作権非親告罪化などが迫ってくる中、私の身に起こった事実は残しておいたほうが良いだろうと思い、この記事を書くことにします。

ちなみに、作曲者の方とのやりとりはプライベートで行われたものであり、その内容は一切ここには書くことも、それを公開することもありません。ただひとつ、作曲者の方々から話を聞いてみて、私が感じたのは、作曲クラスタにも「名前を言ってはいけない例のあの人」みたいなのいるのかー!!という驚きくらいか。

さて、話を戻しましょう。私は自分が使用した素材作者の方々と連絡をとって、「素材を使わせてもらっていいですか?いいですよ」という返事をもらったり、素材を利用していることを報告したりしました。その間、ついでに本人に著作権侵害を申し立てたかどうかを聞いてみると、一人として、そんな申し立ては行っていないようでした。

この時点で、私は、告発マニアのような人に狙われたのかもしれないなあと思いました。

そこで、素材がアップロードされているサイトの管理者に問い合わせたところ、その管理者が削除依頼を出したようで、報告があったので削除依頼を出したとのことでした。

しかし、素材の権利は、素材作者にあり、素材作者とサイト管理者の間に特別な契約でも無い限り、著作権はサイト管理者には譲渡されることはありません。

つまり、この場合、著作権侵害を申し立てられるのは、あくまで素材作者だと考えられます。また、その人は私は代理として著作権を主張したと言っていましたが、本当に代理契約を結んでいるのか、私には疑問に思えました。委任状その他の確認を求めたところ、「あなたにそれを確認する権利はありません」みたいなことを言われてしまいました。まあ、そうなんですけどね。代理権を主張しておきながら、そんなことを言われたので、これは本人が意図したところの代理権はないだろうなと思いました。

また、サイトの利用規約にもその旨はその時点では全く読み取ることが不可能であり、かつ記されていませんでした。ただ、私が問い合わせた数日後、規約が変更されていました。

さて、ここで即座に頭に浮かんだ法的知識としては著作権法は当然として、刑法上の私文書偽造罪(刑法159条等)、業務妨害罪(刑法233,234条等)、民法の無権代理(民法113条等)でした。

そのため、ニコニコの運営にこれは嫌がらせ目的の削除依頼かもしれないと報告したけど、よくわからない返事(著作権侵害がありますみたいな返事)が来たので、話にならないような気がして、それ以上の説明はしなかったです。面倒くさいので。そして、申し立てを行う場合、素材作者の方を巻き込むことになるので、気が引けますし。

さて、ここで法的知識の確認ですが、正当な権利者でないものが、他人の権利を勝手に主張したり、代理人でもないのに代理人を名乗って、あたかも権利者であるがごとく(ニコニコとのやりとりに顕名があったのかどうかは不明だけど)削除依頼の文章を出すことは、文書偽造、及び行使に当たると考えられます。

次に、もし無権代理でそういうことをやったとしたら、ニコニコへの業務妨害にあたると思います。

そして、通常は、著作権侵害よりも、刑罰法規違反のほうが責任としては重いと考えられています。なぜなら、著作権違反は民事であり、刑罰法規違反のような刑事事件として扱われる犯罪行為ではないからです。

まあ、こんな感じのことを思ったのだけど、その管理者が素材作者に対して、素材作者が素材の使用許可を第三者に与えた場合、素材をサイトから削除すると言い出しましたので、これは素材作者に悪いと思い、私がネットにアップロードしていた曲をすべて削除したのが、この前の事件でした。

ちなみに、私の場合は、権利者に許可をもらっていたので、曲を削除する必要はなかったですが、未練もなかったので、まあいいかと削除しました。

なお、ニコニコのアカウントもあまり使わなくなっていたので、ついでにアカウントごと削除しました。

TPPの著作権非親告罪化

でも、この問題って、結構怖いと思いました。

まず、ニコニコが素材作者の意思を確認もせずに著作権侵害だと判断したことが怖いです。

そして、サイト管理者の方に報告した謎の人物についても怖い。

私の推測では、その人物が(1)素材のアップロード先であるサイト管理者に報告する、(2)サイト管理者がニコニコに著作権侵害として削除依頼を出す、(3)ニコニコが著作権侵害だと判断し、動画を削除する、と言う流れだと思います。

ここで怖いのは、「嘘や嫌がらせ目的の報告や告発で、当局や管理者、プロバイダがそれに真に受ける可能性がある」ということです。

特に、TPPの著作権非親告罪化で、その危険は増すだろうと私は考えています。

世の中には、告発マニアという人達がいて、そういう人達は、常に、自分が気に入らない作品を探しては、嘘や嫌がらせの報告や告発を連発するらしいです。

例えば、「この絵は、ここの部分が似ているから盗作だ」とか「この曲のこの部分は、あの曲のここにそっくりだ」など、作者でもない全く無関係の第三者が、第三者として、時に作者を名乗って、デマを流したり、嘘の報告をしたりといったことが現実としてあるらしいのです。

私が知っている事案でも、嫌がらせ相手のIPアドレスを入手後、プロバイダに嘘の報告をし、プロバイダへ発信者情報開示請求を行って、それが認められてしまった事案があります。当該事案では、その後、刑事告訴(告訴状)が受理されます。告訴状が受理されると、検察が裁判にかけるか否か、つまり、起訴、不起訴(起訴猶予も含め)を決めることになります。ここで、起訴されると、裁判が開始されることになります。

ちなみに、告訴は本人、告発は第三者が行うものです。

ここで言いたいのは、変な人に目をつけられると、とんでもない厄介事に巻き込まれる危険があるということです。

変な人は、自分のライバルだと認識する相手をとんでもない方法で貶めようとする傾向にあると感じます。そして、何度かそういう人に巻き込まれてしまった不幸な人を見てきました。

なので、TPPの著作権非親告罪化などが来る時代、目立つ人は、特に、変な人の目につきやすいため、自衛の手段を持っておくことは必要なのかもしれないなあと思っています。

自衛のための手段

自衛のための手段として、Torが役に立つかどうかは人によるでしょう。

ただ、私が最近書いた記事で、「自衛の必要性」を言っていることが多く、この「自衛の必要性」というのは、この記事で書いてるようなTPPの著作権非親告罪化、第三者からの著作権侵害の報告、告発マニアからの告発、プロバイダへの発信者情報開示請求、及びその情報を使った告訴などのことです。

これらは、たとえ自分に非がなくても厄介事に巻き込まれる可能性もあり、非がない人が巻き込まれてるのを何度か聞いたことがありますし(伝聞だが色んな所でまとめられているので、多分本当だと思う)、このような危険は、これからもっと増大していくだろうということです。

反対に、個人でない人は、企業や会社からのバックアップがあると思うので、それが個人的な活動でない限り比較的大丈夫だと思います。

しかし、個人で活動している人というのは特に、こういうことを意識しなければならない時代が来るかもしれないなあと思います。